門司港の日常体感を 築70年の元旅館改装 ゲストハウス「ポルト」

西日本新聞 北九州版

 門司区の門司港地区に、地元住民と観光客をつなぐ場を目指し、3月にオープンしたゲストハウスがある。築70年以上の元旅館を改装したゲストハウス「ポルト」。門司港地区出身の菊池勇太さん(30)が開業した。より多くの人に宿泊してもらい、門司港地区の魅力を知ってもらおうと、5月下旬から新たな割引制度を始めた。門司港レトロ地区や焼きカレーにとどまらない、門司港地区の魅力を発信したい考えだ。

 ゲストハウスは、坪庭や洋間などを備えた和洋折衷の3階建て。古びた廊下や床に張られたタイルがはいからな印象だ。昨春まで入居していたゲストハウスが撤退したことを受け、当時会社員だった菊池さんが建物を気に入り、経営に乗り出した。

 「地元の人の暮らしを体験できるのが、旅の面白さの一つ」と菊池さん。茶室や玄関脇のロビーを住民に開放し、宿泊者と住民の交流を促そうと取り組んでいる。「門司港には、街の歴史や文化を大切にする人が多い。ふらっと地元の居酒屋に一緒に行って、街の温かさにも触れてほしい」と力を込める。

 新たに始めた割引制度は、ゲストハウスから約55キロ以内に居住する人の宿代を半額、約90キロ以内を3割引きにする。門司区以外の北九州市の住民や、福岡市などから訪れる観光客を取り込む仕掛けだ。小倉北区の知人に連れられて角打ちを回ったことをきっかけに、北九州でも区をまたげば暮らしぶりや文化などが大きく異なることを実感した。「北九州や福岡の人にも、門司港の日常は新鮮に映る」と考えた。

 菊池さんは「非日常を楽しむのが観光だとすれば、非日常は身近なところにある。それを門司港で体感してほしい」と夢を描く。

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