博多座20年「芸どころの顔」定着 経営危機越え 社長「さらに前進」

西日本新聞 ふくおか都市圏版

 福岡市博多区の演劇専用劇場「博多座」は30日で開場20周年を迎える。巨額赤字で経営危機が叫ばれた時期もあったが、最近は「芸どころ博多」を支える文化施設として定着。「六月博多座大歌舞伎」(6月2-26日)をPRする29日の「船乗り込み」では、川岸は約3万人ものファンでぎっしり。出演陣や関係者から20周年を祝うコメントが相次ぎ、同劇場の相良直文社長は「さらに改革をして新しい風を入れて前進したい」と決意を新たにした。

 博多座は、福岡市や大手興行会社などが出資する第三セクターが運営する劇場で、1999年5月30日に開場。6月3日からの歌舞伎公演で劇場としての活動をスタートさせた。2010、11年度に2年連続で赤字決算となるなどの経営不振を乗り越え、自主制作公演の拡充などに努めた結果、12年度以降は6年連続で黒字を確保。歌舞伎からミュージカル、宝塚歌劇の公演までこなす本格劇場として舞台ファンに親しまれ、累計入場者数は5月10日に1千万人の大台を超えた。

 この日の「船乗り込み」に登場した役者陣のうち、尾上菊五郎さん、中村扇雀さんら4人は20年前の初公演にも出演しており、扇雀さんは「こけら落としの時から何度となく博多座に来ており、この街が大好き」と祝意を表明。同市の中村英一副市長は、劇場計画担当として設立準備に奔走した職歴を振り返りながら「乗船していて万感胸に迫る思いがあった」と語った。

 「音羽屋」「成駒屋」など役者の屋号を叫んで盛り上げる「歌舞伎大向(おおむこ)う飛梅会」の足立憲彦会長は「せりや花道などが完備された役者にとって理想の劇場。今後は三セクらしく、利益追求だけではない『文化の発信基地』としての役割も果たしてくれれば」と注文を付けた。

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