参院1人区、野党調整難航 鹿児島…国民と社民譲らず 宮崎…保守王国の壁高く

西日本新聞 総合面

 夏の参院選では全国32の1人区のうち鹿児島、宮崎の2選挙区のみが野党候補の一本化に至っていない。衆参同日選の可能性も浮上する中、各党の思惑も絡み、調整は難航している。

 「公認が取り消されても旗は降ろさない。引いても地獄、進んでも地獄なら、進むしかない」。25日、鹿児島市。国民民主党鹿児島県連の伊地知紘徳幹事長は、同党公認の合原千尋氏(39)の事務所開きを済ませると記者団に息巻いた。

 国民、共産、社民各党が立候補に名乗りを上げる鹿児島選挙区。立憲民主などを含めた野党5党派は32選挙区唯一の社民候補を軸に一本化調整を進めてきた。だが、昨年10月に合原氏擁立を決めた国民県連は「女性候補で戦うべきだ」と猛反発。連合鹿児島との連携や事務所開きを先行させ、中央の動きをけん制する。

 同選挙区では自民が6選を期す現職尾辻秀久氏(78)を公認するのに対し、元霧島市長で自民系の前田終止氏(71)も立候補を表明。保守分裂の様相を呈す。

 28日夜、市民団体が4野党を集めて開いた集会には合原氏や社民が推す伊藤周平氏(59)も出席。支持者からは「今、鹿児島は絶好のチャンス」と一本化を求める声が相次いだ。

 だが、候補者一本化が見送られた29日の野党5党派党首会談後、参院選に党の存亡が懸かる社民幹部は「うちが降ろすことはない」と断言。国民幹部には「世論調査をし、強い方を出せばいい」との声もあり、着地点はまだ見えていない。

 宮崎選挙区は、そもそも野党5党派の候補がいないという難題に直面する。

 立民、国民、社民各党と連合宮崎、県労組会議の5団体は昨年10月、参院選の候補を一本化する方針を確認し、候補擁立を協議してきた。だが、県内の衆参5議席を自民が独占する保守王国でもあり、擁立作業は難航。共産も候補を発表できないでいる。

 衆参同日選もにらむ5団体は、衆参の候補者探しを同時並行で進めるが、見通しは立っていない。連合宮崎の中川育江会長は「民進党分裂など中央での野党再編が地方にも影響している」と頭を抱える。

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