「元号も変わったことだし」と机を整理したら

西日本新聞 社会面

 「元号も変わったことだし」と机を整理したら、2015年夏、川内原発の再稼働時に周辺住民を取材したメモが出てきた。「テロ対策の立派な施設もできるらしいし、事故の心配はないじゃろ…」

 4年後の今春。九州電力は「テロ対策施設が来年の設置期限に間に合わない」と言い出した。工事に想定外の時間がかかっているという。原子力規制委員会は、間に合わなければ原発を止めさせると決めた。当然の判断だが、経済界からは「例外的な運転継続」を期待する声が漏れる。

 九電には「前科」がある。川内原発の事故対応拠点について「免震構造」で審査に合格したのに、再稼働後に撤回した。規制委も認めた変更だが、地元には「だまされた」との思いが残る。

 3月、福島第1原発事故で避難を続ける母親を取材した。「もう元号が変わるのに、私はまだ帰れない」。原発関係者に、この言葉はどう響くのだろう。 (湯之前八州)

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