米、メキシコに高関税 全輸入品に5%、段階的引き上げへ

西日本新聞 国際面

 【ワシントン田中伸幸】トランプ米大統領は30日、南部の国境に接するメキシコが米国への不法移民対策を十分行っていないとして、メキシコからの全ての輸入品に6月10日から5%の関税を課すと表明した。メキシコが取り締まりを強化して米国への不法移民の流入が減らない限り、税率を順次引き上げ、10月1日には最大25%まで引き上げるとしている。

 米国にとってメキシコは中国と並んで輸入額が多い貿易相手国。輸入品は野菜などの農産物や、メキシコに進出している日系メーカーの自動車など、米国の消費者に身近な品目が数多く含まれる。中国との貿易摩擦が激化する中、メキシコにも高関税措置を講じる事態となれば、好調な米経済の減速や日本企業の業績悪化など、世界経済に大きな影響を及ぼしそうだ。

 トランプ氏は30日、ツイッターで「不法入国問題が改善されるまで関税は段階的に上がる。改善されれば撤廃する」と言及。その後発表した声明では、自身の公約である不法移民対策を巡り、中米などからメキシコを通って米国に不法入国しようとする人が後を絶たないのは、メキシコ政府が対策に消極的だからだと批判。「米国の安全保障と経済に対する緊急の脅威に相当する」と主張し、関税措置を正当化した。

 メキシコ政府に対しては、取り締まりの強化などが可能と指摘した上で、不法移民の流入が減らない場合は、関税率を7月1日に10%、8月1日に15%、9月1日に20%と順次、引き上げる方針を示した。トランプ氏はこれまでもメキシコに対して、移民対策強化を繰り返し要求。改善がみられない場合は、関税措置の導入や国境閉鎖を実行すると強調していた。

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