犯罪被害者支援条例 制定を 熊本市で市民団体がシンポ

西日本新聞 社会面

 犯罪被害者や家族の支援のために市町村単位での条例制定の必要性を訴えようと、九州・沖縄の市民団体「みどりの風」が31日、熊本市中央区でシンポジウムを開いた。被害者遺族が基調講演し、弁護士やメディアも出席してパネル討論が行われた。

 被害者や家族支援を巡っては、2004年に犯罪被害者等基本法が成立。社会全体で支える施策の導入を自治体に求めているが、見舞金の支給や住居の確保など支援の根拠となる条例や基本計画の整備では地域間で格差がある。九州では、佐賀県と大分県で全自治体に条例があるが、宮崎県と鹿児島県ではゼロだ。

 シンポジウムでは、01年に自宅で妻=当時(49)=を殺害された二宮通さん(67)=鹿児島県日置市=が基調講演。事件後は凄惨(せいさん)な現場となった家には戻れず「もし近くに親戚がいなかったらどうすればよかったのか」と振り返り、生活支援が受けられるよう条例が必要だと訴えた。

 パネル討論では、同団体を支援する林誠弁護士が「裁判での被害者参加制度などにばかり目が行き、行政担当者は身近な支援の必要性に気づいていないのでは」と指摘。熊本大の原島良成准教授は「条例があることで支援の質が担保される」と述べるなど、パネリスト4人が意見を交わした。

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