博多どんたくの露店、点字ブロック遮る 福岡市、規則や巡回なし

西日本新聞 夕刊

 ゴールデンウイーク中、国内最大級の人出を誇る「博多どんたく港まつり」(毎年5月3、4日)。今年は改元に伴う10連休中だったこともあり、昨年を10万人上回る約240万人を集めた。そんな中、取材班には「露店が点字ブロック上に設置されていた」との情報が寄せられた。視覚障害者誘導用ブロック(点字ブロック)は視覚障害者になくてはならない道しるべ。問題があるのでは-。

 どんたく初日の3日、西鉄福岡(天神)駅を出てすぐ、新天町商店街に面する市道には多くの露店が出ていた。市道の両側には点字ブロック(東側約240メートル、西側約180メートル)が設置されているが、複数の店がブロックをふさぐ形で出店していた。

 露店を出すには区役所の許可が必要。一帯は福博神農商業協同組合が許可を受けており、中央区の道路占用許可条件書には「点字ブロックの機能を阻害する場合は、点字ブロックの移設その他の措置をとること」との記載があった。

 組合側は「点字ブロックに販売台がまたぐところは仮設の点字シートを設置する」と申請していたが、周辺に仮設の点字シートは見当たらなかった。組合の江崎廣次理事長代行は「前日(2日)夜に設置を確認したが、何らかの影響で剥がれた可能性がある。今後はこういうことがないよう徹底したい」と謝罪した。

 区の担当者は「申請内容を守っていなければ厳しく指導する。対応しないのなら今後許可できなくなる」。博多どんたく港まつりを主催する「福岡市民の祭り振興会」も「過去にも露店が点字ブロックをふさいでいるとの苦情があった。(業者に)改善を求めないといけない」としている。

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 市は、屋台に関しては屋台基本条例で厳しい設置基準を定めており、違反がないか市職員や委託業者がほぼ毎日巡回している。

 一方、イベントなどで一時的に許可する露店については「申請段階で細かく指導するが、明確なルールはない。許可後に見回りもしていない」(担当者)という。

 筑波大の徳田克己教授(バリアフリー論)は「そもそも点字ブロック上に物を置くことを許可していること自体があり得ない。特に駅周辺など視覚障害者が普段から利用する場所では危険だ」と指摘する。

 福岡市視覚障害者福祉協会の登本弘志理事は「どんたくは市民の祭り。視覚障害者も参加できるような環境を整えてほしい」と要望している。

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