復興、名所を聖火で発信 リレールート発表 九州各地も期待

西日本新聞 総合面

 五輪本番への熱気が聖火とともに九州にも‐。2020年東京五輪の聖火リレーが、九州・沖縄でも来年4月下旬~5月中旬に実施される。聖火が通過する自治体は喜びに包まれ、被災地では復興の歩みを、世界遺産のある地域は観光資源の魅力やおもてなしの心を世界に発信する。

 北九州市は福岡県でのリレーでゴール地点のセレモニー開催地に選ばれた。1日、市内で五輪関連イベントがあり、参加した同県岡垣町出身のバドミントン元五輪代表の池田信太郎さんは「九州の人が五輪を身近に感じるきっかけになる」。同市門司区出身のロンドン五輪バレーボール女子銅メダリストの竹下佳江さんは「聖火ランナーは私しかいないんじゃないかな。ぜひ走りたい」と早くも候補に名乗りを上げた。

 大会理念の一つが「復興五輪」。熊本県は16年4月の熊本地震で甚大な被害を受けた熊本市や益城町などがルートに入った。リレーは修復中の熊本城の姿を発信する機会にもなる。一般財団法人「熊本城顕彰会」の今村克彦理事(79)は「復興に関心を持ってもらえる好機」と喜ぶ。聖火は翌年7月の九州豪雨で被災した、大分県日田市や福岡県の朝倉市と東峰村も通る。あさくら観光協会の里川径一(みちひと)事務局長(43)は「復興が進んでいない場所も含め、生の状況を見てもらえるコースになればいい」と希望した。

 地域の魅力発信に期待を寄せる声も。世界文化遺産として「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」が登録された長崎県の中村法道知事は「県の特色を広く発信するルートとなるよう準備を進めていく」とのコメントを発表。新原(しんばる)・奴山(ぬやま)古墳群など「『神宿る島』宗像・沖ノ島と関連遺産群」がある福岡県宗像市と福津市。宗像市立日の里中2年の木村楓実(ふみ)さん(13)は「聖火ランナーをみんなで見に行きたい」と、本番が待ち遠しい様子だった。

 北京五輪で陸上男子400メートル障害に出場した大分県議の成迫健児さん(34)は「まずは今秋、大分などで試合が行われるラグビーワールドカップ日本大会を盛り上げ、その勢いを五輪へと加速させられれば」と期待を寄せた。佐賀県の山口祥義知事は「地域の誇りがレガシー(遺産)として未来に引き継がれることを期待する」とのコメントを出した。

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