深まる九州との友好関係 ディビッド・ボストウィック氏

西日本新聞 オピニオン面

 ◆日加修好90周年

 初の日本赴任から20年、昨年8月に再び家族と共に着任した。日加関係が一段と緊密かつ強固になっているこの時期に西日本とカナダとの関係を深める大役を得たことは光栄であり、身が引き締まる。

 2019年は日加修好90周年記念の重要な年。4月には安倍首相を首都オタワに迎え日加の長年にわたる絆を再確認した。日本が初めて議長国を務める20カ国・地域(G20)の大阪での首脳会合、福岡の財務大臣・中央銀行総裁会議をはじめ、諸会合にカナダは積極的に貢献している。

 9月開幕のラグビーワールドカップではカナダの4戦のうち2試合が九州。福岡でイタリアと、大分でニュージーランド・オールブラックスと対戦する。カナダチームは九州のラグビーファンからの盛大な応援を期待している。

 福岡カナダ協会、在福岡カナダ政府名誉領事館、カナダ政府西日本通商事務所に支えられ、カナダと九州には100年近い友情と強固な通商の歴史がある。昨年末に発効した新協定「TPP11」により、日加貿易と経済関係はさらに成長し、近い将来より多くの美味(おい)しいカナダビーフとポークが地方の皆様に届き、九州の味わい深い焼酎がカナダの店先に並ぶのが楽しみだ。双方向の投資もまた重要である。日本はアジア最大の対カナダ直接投資国であり、特筆すべきは九州からの投資が多いこと。九州の強みであるイノベーションとハイテク産業が牽引(けんいん)する経済、そして韓国/中国/台湾など海外市場に近接する地理的重要性にカナダ企業は認識を高めている。

 初めて九州を訪れた25年前、大阪から湯けむり立つ別府にフェリーで渡って内陸に向かい阿蘇山の息をのむような美しさを目の当たりにし、熊本城の堂々たるたたずまいに触れた。今再び九州および西日本地域の担当官としてこの地を頻繁に訪れ、九州の魅力を再発見し、カナダに紹介する機会に恵まれたことは極めて幸運である。昨年はカナダ海軍のフリゲート艦で九州を巡ったが、九州は海から見た時も陸からの眺めと同様、まれに見る美しさであった。

 今後も日加関係が成長し続けることを確信している。私は赴任中に九州をさらに探索するのが楽しみだ。もし、私があなた方の村や町や街角を歩いているのを見かけたら遠慮なく「ハロー」と声をかけてほしい。

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 ディビッド・ボストウィック カナダ大使館参事官 (商務) カナダ連邦政府国際・貿易開発省(当時)の国際貿易大臣室上級顧問、在台湾カナダ通商事務所などを経て2018年8月から現職。日本での勤務は、カナダ大使館林産業担当二等書記官を務めて以来2度目となる。

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