久留米市広報物にイラスト描き38年 元広報部長坂本さん回顧展

西日本新聞 筑後版

 広報担当部長を最後に今春、久留米市を定年退職した坂本豊信さん(60)が、1981年から38年間にわたって市のパンフレットや広報誌などに描いたイラスト約500点を紹介する回顧展「WORKS.81‐19」が5日から、久留米市東町の一番街多目的ギャラリーで開かれる。坂本さんは「集大成であり、これからの出発点。作品展を通じて時代の空気や市の歩みを感じてもらえたら」と話す。

 坂本さんは市内出身。幼いころから絵を描くのが好きで、テレビに登場する特撮の怪獣やアニメのキャラクターをノートやチラシの裏に描いてきた。明善高美術部や佐賀大美術部で油絵やアクリル画に親しんだ。絵の道に進むことも考えたが、大学時代に父親を亡くし「美術で独り立ちするには時間がかかるし、経済的な余裕もなかった」。親のことを考えて久留米市役所に入った。

 81年、文化部芸術文化担当(当時)に配属されてすぐ、庁内からイラストの依頼があった。「採用面接で絵のことをアピールしていたから」。久留米市が国から指定を受けた「高度技術集積都市(テクノポリス)」を紹介する冊子を皮切りに、市民参加型の舞台「河童(かっぱ)武者伝」のポスターやパンフレット、郷土ゆかりの偉人の似顔絵を表紙にした市民文化団体「カルキャッチくるめ」の会報、農政部や環境部時代の刊行物など、手掛けた作品は千点を超える。

 38年間の市役所生活のうち、20代の5年間と定年までの5年間の計10年間、広報の仕事に携わった。地元紙記者だった作家の故葉室麟さんとも若き日、親しく交流したという。

 「いつか絵を仕事にできたら良いなと漠然と思っていた。その夢がいつの間にか実現していた。ありがたく、幸せなことです」と坂本さん。4月から広報担当参与として再任用され、引き続き市の広報活動に励む日々を送る。

 会期は9日まで。入場無料。

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