唐津人形浄瑠璃、今年もNYへ 保存会22日公演 ネットで資金集め

西日本新聞 佐賀版

 九州唯一の浄瑠璃指導者竹本鳴子太夫さん(70)=唐津市弓鷹町、本名・山崎安子さん=が会長を務める唐津人形浄瑠璃保存会が22日、米国・ニューヨークで公演する。1月に竹本さんに弟子入りした福岡県八女市黒木町の久留米大2年桁山幸太さん(19)も初出演する。同会は公演費用の一部を寄付で賄おうと、3日からインターネット上で資金を募るクラウドファンディング(CF)を始めた。

 ニューヨーク公演は竹本さんが2017年、日本文学研究者の故ドナルド・キーンさんと英国・ロンドンで古浄瑠璃を鑑賞したことがきっかけ。現地の若い女性が「心を打たれた」と話したのを聞き、「言葉の壁を超えて喜んでもらえる。私たちも海外でやりたい」と考えるようになった。

 英国に同行した「ドナルド・キーンセンター柏崎」(新潟県柏崎市)のボランティア五十嵐芳子さん(79)の娘、道子さん(39)がニューヨークで暮らしている縁で、昨年、現地の日系人会館で初公演が実現。その際、高齢の日系人男性から「生きる力にしたいので何度も来てほしい」と切望されたことが心に残り、今年も訪れることにした。

 出演者は竹本さんや桁山さんを含め12人。人形浄瑠璃と歌舞伎、舞踊を披露する。桁山さんは母娘の切ない出会いを描いた人形浄瑠璃「傾城阿波鳴門(けいせいあわのなると)」で語り手の太夫役を担当する。

 保存会によると、渡航費や滞在費などに300万円以上用意する必要があり、このうち65万円をCFのサイト「Readyfor(レディーフォー)」で募っている。受け付けは21日まで。

 竹本さんは「伝統芸能を通して、世界の人が義理と人情を取り戻すことにつながれば」と期待。桁山さんは「言葉が通じない人もいる中で、語りに強弱を付けたり、泣いている姿を一段と強くしたりして感情を伝えたい」と意気込んでいる。

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