タイ、民主党が親軍政派へ プラユット氏続投確実

西日本新聞 国際面

 【バンコク川合秀紀】タイの国会は5日にも、上下両院議員による投票で次期首相を選出する。親軍事政権派と反軍政派の多数派工作が続く下院(定数500)では4日、唯一態度を保留していた第4党「民主党」が軍政のプラユット暫定首相の続投支持と親軍政派による連立政権入りを決定した。首相選出は軍政が指名した上院(同250)も投票するため、プラユット氏の続投は確実だが、親軍政派が下院の過半数を確保できるかはなお不透明だ。

 民主党は4日、党内協議でプラユット氏支持と第2党「国民国家の力党」を軸とする親軍政派の連立政権に加わることを多数決で決めた。チュリン党首は記者会見で「私たちが求めた憲法改正などの条件を(国民国家の力党が)認めたため」と述べた。親軍政派は計19党となり、下院の議席数は計254に達する。

 ただ53議席を持つ民主党内ではプラユット氏続投や親軍政派入りに否定的な声が根強く、首相選出で造反が出る可能性もある。地元メディアによると党重鎮で元首相のアピシット氏は4日の協議で親軍政派、反軍政派いずれにも属すべきではないと提案。一部議員は党の決定後、離党を表明した。新政権の安定的な運営には予算案の審議などで下院の過半数確保が不可欠だが、情勢は流動的だ。

 親軍政派の連立政権にはほかに第5党「タイの誇り党」や、1議席ずつ比例配分された10党などが参加。多数党による連立となるため、組閣段階から閣僚ポストの配分や重要政策の調整に手間取る可能性を指摘する専門家も多い。

 一方、タクシン元首相派の第1党「タイ貢献党」など反軍政派7党は4日、第3党「新未来党」のタナトーン党首を次期首相の統一候補に推すことで合意。7党の下院議席数は最大計246で、民主党の造反議員の動向次第では親軍政、反軍政両派とも過半数を握れない可能性がある。

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