博多人形の職人が手作りする猿面で知られる福岡市早良区の猿田彦神社…

西日本新聞 オピニオン面

 博多人形の職人が手作りする猿面で知られる福岡市早良区の猿田彦神社。猿面を玄関の外壁に掛ければ、災難を除き幸せをもたらすとされる。猿面がにらみを利かせ、外から入ろうとする魔が“去る”というのだ

▼猿田彦は神話に登場する神様。ニニギノミコトが高千穂の峰に降り立つ時に道案内したと伝わることから、道の神、旅人の神ともされる

▼道の神様のお膝元で信じがたい事故が。乗用車が猛スピードで逆走し、対向車などに次々と衝突した。乗用車は大破、運転していた80代の男性と同乗の70代の妻が死亡した。原因ははっきりしない。どのような魔が入り込んだものか

▼先般は東京・池袋で80代の男性の乗用車が暴走し、母親と3歳の女の子が亡くなった。高齢者が運転する車による重大事故が大きく取り上げられる昨今だ。一定の年齢になれば運転免許の返納を-との声は強まるばかり。一方で生活に欠かせぬ「足」を無理やり取り上げるわけにもいかない。特に公共交通手段が少ない地方では

▼車の自動停止装置の導入などで防げる事故もある。運転能力の点検強化も必要だろう。いろんな工夫や支援で悲劇をなくしたい

▼そして運転する側も。少しでも不安があれば思い切ってハンドルから“去る”勇気を持ってほしい。もしものときに悲しむ家族の顔を思い浮かべて。いくら運転が上手であっても、高齢になれば猿も木から落ちやすくなる。

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