JR九州に市場の荒波 投資家急ぐ利益還元 「本業は鉄道」認識に差

西日本新聞 総合面

ファーツリー・パートナーズがJR九州の株主総会に向けて開設した専用ウェブサイト 拡大

ファーツリー・パートナーズがJR九州の株主総会に向けて開設した専用ウェブサイト

ファーツリーの株主提案とJR九州の反対理由

 JR九州が21日に開催する株主総会を前に、大株主である米投資ファンドとの対立が深まっている。JR九州の株価に不満を募らせるファンド側は、株価引き上げ効果のある自社株買いを株主提案。中長期で安定的な業績向上を目指すJR九州は、真っ向から反対する。ファンド側に賛同する外国人投資家の動きも表面化してきた。JR九州と株主の対話は十分なのか。地域の足は守られるのか‐。

 自社株買いなどを株主提案しているのは、JR九州株の6・1%を保有する大株主の米投資ファンド「ファーツリー・パートナーズ」。JR九州の2018年の有価証券報告書によると、株式保有の上位には外資系機関投資家がずらりと並び、外国人投資家の割合は約4割に上る。

 「駅ビルを早く売って、利益を還元してほしい」。JR九州の青柳俊彦社長は、外国人投資家からの要求を今も鮮明に覚えている。「私たちは不動産屋と思われている」

 いまや利益の4割近くを駅ビル・不動産事業が稼ぎ出す同社。だが、あくまでも本業は鉄道事業だ。ここにJR九州とファンド側との根本的な認識の差がある。ファーツリーは株式を「長期保有する」と表明しているが、一般的に投資ファンドが重視するのは短期的な売買を通じた利益追求。その目には、人口減少などの影響もあり株価の向上に貢献しそうにない鉄道事業は魅力的に映らない。

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