引きこもり「困っている」周囲に伝えて 福岡県立大准教授 四戸智昭氏に聞く

西日本新聞 一面

 引きこもりの子どもへの対応に悩む親はどうしたらいいのか。10年以上、親を支援してきた福岡県立大の四戸(しのへ)智昭准教授=嗜癖(しへき)行動学=に聞いた。

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 (元農林水産事務次官の事件では)全責任を親として背負おうとしてしまったのではないか。日本では「子どもは親の所有物」との考えが根強く、引きこもりを恥と感じ、相談できず追い込まれた可能性がある。

 何の問題もない家族なんてない。引きこもりは誰でもなり得る。近所の人や親戚など周囲に困っていると伝え、諦めずに信頼できる支援先を探してほしい。耳を傾けてくれる人は必ずいる。打ち明けられた人は助言や説教をせず「大変でしたね」とまずは不安を受け止めてほしい。夫婦の関係性や子育ての方針は世代間で受け継がれやすく、社会的な背景も影響する。親も自分の成育歴を振り返り、子どもへの関わり方を見直すことも大切だ。

 対応のポイントは(1)無気力にならず問題解決のため情報を集める(2)自分で解決できると過信しない(3)問題を隠そうとしない(4)家族や専門家に丸投げしない‐。親同士が悩みを分かち合う家族会に通えば「今は引きこもるのが必要」「生きてさえいてくれたらいい」と考えが変わるきっかけになる。親の接し方が変わると子どもも変わるだろう。

 家庭内暴力は専門家に相談し、家族全員で暴力は絶対に許さないという態度を示す。避難して警察に通報する。第三者が介入することで風通しがよくなる。「怖いから」とただ耐えていると暴力に支配されてしまう。

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