水俣市議会特別委名「公害」削除提案 最大会派代表

西日本新聞 熊本版

 水俣市議会の最大会派「真志会」の真野頼隆代表は7日、議会運営委員会で、水俣病対策などを調査する公害環境対策特別委員会の名称を、環境対策特別委員会に変更することを提案した。一部会派は反発し、次回以降の議運委で改めて協議するが、松本和幸議運委員長は6月議会での本会議採決を示唆。可決されれば、1964年以降、55年間継承してきた特別委から「公害」の文字が消える。

 真野氏は議運委で「公害に限らず、幅広く環境全般にわたって議論する必要がある」と理由を説明。これに対し、革新系会派「無限21」の藤本寿子市議は「大変重要な問題。事前の情報がなく議論を先送りしてほしい」と述べた。松本議運委員長は「6月議会中には何らかの結論を出さなければいけない」と明言した。

 議運後、真野氏は取材に対し「今の環境問題は公害問題ばかりではない。水俣病もその中の一つ。将来を展望したグローバルな視点に立たなければいけない」と強調。一方、藤本氏とは別の革新系市議は「水俣病問題が混迷を深める中で『水俣病外し』につながる動きを議会として認めるわけにはいかない。世界から笑われる」と語った。

 市議会事務局によると、水俣病の公式確認から8年後の64年9月に公害対策特別委が設置され、91年5月の臨時議会で現在の公害環境対策特別委に改称した。

 水俣市では、本年度から8年間の市政運営指針としてまとめた市総合計画の表題から、96年以降明記してきた「環境」の文字が消えるなど、名称を巡る議論がたびたび浮上。市政や市議会の動向を長年見守ってきた80代男性は「昔からある議論で、水俣病の色を薄めたいという考えが根底にはある。水俣は公害行政が原点だということを忘れてはいけない」と話した。

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