『耳を澄ませば』 吉田優子 著 (弦書房・1944円)

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『耳を澄ませば』吉田優子著(弦書房・1944円)

 母は80代半ばから認知症が進んだ。それでも変わらず〈自分のやりたいようにやり、プライド強く、わが娘は(略)自分の一部であった〉。母の死後、主人公はスペインへ旅立つ。石造りの建物の多い街でイスラエルやブラジルからやってきた語学学校のクラスメートや住民とふれあいながら、自分を支配してきた母親を少しずつ受け入れるようになる-。スペイン体験を踏まえた「石の街で」など5編を収録。独り暮らし女性の心のゆらぎを細やかにつむぐ。著者は映画化された「原野の子ら」の原作者で、1942年、熊本県生まれ。

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