「豊前」の史跡 歩いて紹介 「北九州歴史散歩」出版 NPO法人編集 「地域のドラマ知って」

西日本新聞 ふくおか版

「北九州歴史散歩は地域史の魅力が満載」と話す前薗広幸さん 拡大

「北九州歴史散歩は地域史の魅力が満載」と話す前薗広幸さん

 北九州市内の史跡を丹念に紹介した書籍「北九州歴史散歩 豊前編」(海鳥社)が、5月中旬から県内の書店に並んでいる。市内の史跡のPR活動に取り組むNPO法人「北九州市の文化財を守る会」が編集。守る会理事長の前薗広幸さん(67)は「本を手に史跡巡りを楽しんでほしい」と呼び掛けている。

 守る会は、地域史の愛好家や研究者ら約110人で構成。会報を年2回出したり、歴史講演会を開いたりしている。これまでに、八幡製鉄所跡地に立つ市文化財(史跡)の「東田第一高炉跡」の保存運動にも取り組んだ。

 北九州歴史散歩は、会員11人が実際に史跡を歩いて執筆した。写真や地図を豊富に掲載し、かつての豊前国に該当する門司区と小倉北区、小倉南区にある約60カ所の史跡を区ごとに紹介している。古墳や山城跡だけでなく近代の戦争遺構も紹介。時代は幅広い。

 「赤煉瓦(れんが)倉庫群が眠る馬島」の項目では、小倉北区にある離島の林の中に人知れず立つ倉庫5棟に注目。倉庫が火薬庫か弾薬庫だったことを突き止めている。他にも、気付かずに通り過ぎてしまいそうな街中の石碑にも光を当てた。

 守る会が50周年を迎える2021年には戸畑区、八幡西区などの「筑前編」の発行を計画。前薗さんは「北九州は古来、本州と九州を結ぶ要衝で豊かな歴史のドラマがある。放っておいたら消えてしまう地域の小さな歴史を伝えたい」と話している。

 A5判、オールカラー168ページの1944円。

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