サニブラウン、世界で開花 指導の山崎氏「メダル狙える」

西日本新聞 社会面

 日本時間8日に米テキサス州であった陸上の全米大学選手権の男子100メートル決勝で日本新記録の9秒97をマークしたサニブラウン・ハキーム選手(20)は日本陸上連盟による強化育成プログラム「ダイヤモンドアスリート」事業の1期生だった。同事業を手掛けた福岡大陸上部元監督で日本陸連の山崎一彦トラック&フィールドディレクター(48)は「走りはまだ粗い。もっといける」と27日から福岡市の博多の森陸上競技場で開催される日本選手権(西日本新聞社など協力)での記録更新に期待した。

 ダイヤモンドアスリート事業は2020年東京五輪など国際大会で活躍が期待できる若手有望選手を選抜し、研修や海外遠征などをサポートする取り組み。福岡県出身で宗像高で陸上をしていた母の明子さんの勧めで競技を始めたサニブラウン選手は、東京・城西高1年時の15年から始まった同事業に1期生として3シーズン参加した。

 同年冬にはオーストラリアの合宿に参加。初めて訪れた国でも宿舎から競技場まで電車を使ってスムーズに移動した。山崎氏は「ふてぶてしいほど落ち着いていた。(国際的な)感覚や勘が優れていた」と振り返る。米国の大学に進学し、環境が大きく変わっても成長し、結果を出す心(しん)の強さは当時から備わっていた。

 当時の研修でのやりとりも忘れられない。「(五輪で)メダルを取ったらどうする?」と質問されたサニブラウン選手は「ある程度有名になれるし、お金もたくさんもらえると思う。寄付をするなど、みんなに還元できるような活動をして競技をやりたい」と真剣な表情で答えたという。「高校生で陸上競技をやって何の価値があるのかや、メダルを取った後のことも想像できている」と驚いた。

 日本記録を更新したものの3位に終わったレース後、満足した様子は見せなかった。「目標は向こう(米国)で勝つとか、五輪や世界選手権でメダルを取るところに来ている」。前日本記録保持者の桐生祥秀選手(23)らと相まみえる日本選手権の男子100メートル決勝は28日。来夏の東京五輪のメダル獲得につながる走りを山崎氏は期待している。

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