米中摩擦に懸念 財務相会議開幕 9日声明 G20福岡に要人集結

西日本新聞 一面

 日米欧と新興国の20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議が8日、福岡市中央区のヒルトン福岡シーホークで開幕した。世界経済の下振れリスクを巡り米中貿易摩擦の激化を懸念する声が相次ぎ、議長の麻生太郎財務相は政策協調の必要性を強調した。また途上国でのインフラ投資を巡っては、中国による過剰な投融資を念頭に、途上国の債務を返済可能にするため債務状況の透明性を高める方向性で一致した。

 初めてG20議長国となった日本からは、麻生氏と日銀の黒田東彦総裁が出席。28、29日に大阪市で開く首脳会議(G20サミット)に向けた共同声明を9日に取りまとめて閉幕する。

 会議では、世界経済が2019年後半にかけて持ち直すとの見通しが維持されたが、各国から米中摩擦への懸念が続出。麻生氏も「米中貿易協議の帰結が不透明になったので、解決しないとさらに市場の信頼を損なう恐れがある」と懸念を表明した。日本としては対立が際立つ2国間交渉ではなく、多国間の枠組みで不均衡の是正に取り組むべきだと呼び掛ける方針だ。

 途上国開発を巡っては、インフラ投資の原則に「債務の持続可能性」などを加える方向。債務破綻リスクを抱える低所得国が出ている現状を踏まえ、財政管理の強化を促す狙いだ。日米などには経済圏構想「一帯一路」を掲げ投融資を加速させる中国をけん制する思惑もある。

 9日には、米グーグルやアップルなど「GAFA」と呼ばれる巨大IT企業の税逃れを防ぐ新税制「デジタル課税」について、20年の合意を目指す作業計画を承認する見込み。企業の事業拠点がなくても課税できるようにする方向だが、具体的なルール作りを巡って各国間の調整が難航することも予想される。

 今回ほど大規模な国際閣僚会議が九州で開かれるのは初めて。会場周辺は交通規制が敷かれ、大勢の警察官による警備で物々しい雰囲気に包まれた。

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