「島に取材に行きます」

西日本新聞 社会面

 「島に取材に行きます」。後輩記者がそう言って支局を出ていくのを、少しうらやましい思いで見送った。佐賀県唐津市には七つの有人離島がある。連絡船に乗って10~30分。島影を眺めながら波に揺られているだけで、非日常の世界に浸ることができる。

 島の魅力は、取材する話題に事欠かない点にもある。基幹産業の漁業の先行きが厳しくなる中、どの島も生き残りを図ろうと新たな産業や特産品、観光振興に力を入れている。加唐(かから)島ではヤブツバキから搾ったつばき油を売り出し、向(むく)島は島に植樹したセンダンの葉でセンダン茶を開発した。宝くじに御利益があるとされる「宝当神社」を全国発信し、参拝客でにぎわう高島のような成功例もある。

 今、注目しているのは20代の若者が続々とUターンしている松島だ。コンビニもない島になぜ若者が戻るのか。取材を通して、過疎化に悩む地域課題を解決するヒントを探ろうと思っている。 (野村創)

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