与野党、懸念抱え船出 自民県議団内紛で野党協力に濃淡 参院選長崎

西日本新聞 長崎・佐世保版

 夏の参院選公示が有力視されている7月4日まで1カ月を切った。長崎選挙区(改選数1)にはこれまで自民党現職の古賀友一郎氏(51)、国民民主党が公認する新人の白川鮎美氏(39)が立候補する意向を表明している。6月9日には自民党県連大会、県内の野党が白川氏を共同候補として支援する確認書調印式、両氏の事務所開きがいずれも長崎市内であった。衆参同日選の可能性が消えない中、選挙に向けた動きが活発化してきた。

 自民党県連の定期大会では、会長に北村誠吾衆院議員、幹事長に外間(そとま)雅広県議が選出された。参院選を「挙党態勢」で臨むことを強調したものの、2年前から続く県議団の分裂問題が尾を引く現状が浮き彫りとなった。

 冒頭、2年の会長任期を終える加藤寛治衆院議員は退任のあいさつで県議団の分裂に言及。統一選の結果を受け、県議会議長に就任した瀬川光之県議を名指しし「(分裂を)主導した」と批判。会派統一を再三要請したにもかかわらず、果たせなかったと説明した。

 大会に先立って開かれた総務会では、参院選に臨む態勢に不安を示す複数の声が、地域ごとに置かれている支部から上がったという。そのため大会では、議事を一時中断して新旧執行部の8人が別室で協議し、新幹事長の外間氏が「すべての支部と全力投球で臨むことになった」と報告する場面もあった。続いて行われた古賀友一郎氏の決起大会では本人が「経験と人脈を生かしたい」と語った。

 一方、立憲民主、国民民主、共産、社民の4野党は市民団体「ながさき市民連合」の呼び掛けで集まり、国民公認の白川鮎美氏を市民連合と野党の「共同候補」とすることを確認。続いて白川氏との間で、憲法9条改正発議の阻止、安保法制廃止、核兵器禁止条約の批准の推進‐など5項目の政策協定を結んだ。

 立民と社民は、国民の主導で選挙運動の戦略などを決める選挙対策会議に正式なメンバーとして加わる予定。立民県連の山田勝彦代表は「安倍1強を阻止したい」。社民県連の吉村庄二代表は「憲法を変えてはいかん。野党が市民と一緒に戦う」と言葉に力を込めた。

 立候補予定者を取り下げた共産は、今回の共同候補の枠組みに最も貢献したと言えるが、会議には参加しない。山下満昭県委員長は「各政党の努力がこのような形になったのはうれしい。当選のために自分たちの力を全て出し切りたい」と語った。白川氏はあいさつで「うそのない公平な政治をしたい」と述べた。

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「主導権渡さぬ」「力残さず走る」 両氏が事務所開き

 自民党の古賀友一郎氏は約150人が出席した事務所開きで、かつて高校生から「国会中継を見てます」と声を掛けられたエピソードに触れ「私だけではなく政権与党への激励と感じた。主導権を野党に渡すわけにはいかない」と述べた。

 党県連の選対本部長は県連会長に就任した北村誠吾衆院議員が務める。北村氏は「総務省職員だった経験を生かしてしっかりと働いている。一生懸命、支援する」とあいさつした。

 野党共同候補と位置付けられる国民民主党の白川鮎美氏の事務所開きには約100人が集まった。白川氏は「敵は大きいが私たちの志はもっと大きい。力を残すことなく全力で走っていく」と、声を詰まらせながら語った。応援に駆けつけた国民の西岡秀子衆院議員は安倍政権が6年続く現状に関し「一つの権力が続くと政治は腐敗する。白川氏を国政に送り出して変えよう」と呼び掛けた。

 中村法道知事は古賀氏の事務所開きでマイクを手に激励した。

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