新電力会社「くるめエネルギー」1年 安丸社長「収益は地域に還元」

西日本新聞 筑後版

 久留米商工会議所の青年部有志が中心となって設立した新電力会社「くるめエネルギー」(久留米市小頭町)が、昨年6月の営業開始から丸1年を迎えた。地場の132社が出資し、地域活性化や地域還元型の経営を掲げる「くるエネ」への期待は大きい。自前の発電設備は持たず、卸電力市場で仕入れて九州電力より2~5%安い価格で供給する。5月末時点の契約件数は一般家庭向け低圧電力を中心に約1100件、売り上げは約1億5千万円に上る。安丸真一社長(45)=ハイテック社長=にこれまでの手応えや今後の展望を聞いた。

 ‐1年目の目標は2300件の契約数、3年で年商10億円が目標と聞く。

 「十分な営業活動ができず目標には届かなかったが、知名度がない中でも千件を超える契約を取ることができた。一定の手応えを感じている。黒字化にめどを付け、地域や出資者に還元できる形を早急に作りたい。『久留米に住むならくるエネ』というブランド力、認知度を上げていけたら」

 ‐契約者の内訳は。

 「出資企業である駅前不動産(久留米市東櫛原町)が扱う賃貸マンションの入居者が多い。物件を案内する際に当社を紹介してもらっている。駅前不動産を通じて毎月100件近くの契約があり、引っ越しシーズンの3~4月は200件を超えた」

 ‐単なる利益追求ではなく、地域還元を目標にしている。知名度を上げる方法は。

 「本来なら積極的に広告を出すところだが、そこに費用をかけるよりは収益を確保した上で、地域還元を優先してやりたい。久留米市に防犯カメラや公園ベンチを寄贈することを考えており、市側とも話を進めている。物品に社名を入れ、知名度アップを図りたい」

 ‐安丸社長は本年度の県商工会議所青年部連合会の会長を務め、県内に13ある商議所青年部を束ねる立場でもある。

 「県内あちこちに行く機会が増え、どこの青年部でも久留米と同じように地域活性化の方法を模索していることが分かった。当社の事業モデルを導入したいという話がいくつかあり、朝倉市や佐賀県鳥栖市では当社が電力を供給する取次店という形で、地元有志が新電力会社を立ち上げ、営業を始めた」

 ‐今後の展開は。

 「現在は、卸電力市場で電力を仕入れる業務を提携先の丸紅新電力(東京)にお願いしているが、いずれは自前で直接仕入れたい。もっと安く仕入れることができれば、それだけ収益につながる。朝倉や鳥栖のような取次店を増やすことにも尽力したい」

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