FUKUOKA世界にPR G20財務相会議閉幕

西日本新聞 総合面

 福岡市で開かれた20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議は、厳重な警備で市民生活や経済活動の一部に影響が出たものの、大きなトラブルなく閉幕した。市は、主要国の閣僚や中銀総裁ら約60人もの要人が集まる国際会議を成功させた実績を、MICE(国際会議や展示会)や外国人観光客の誘致拡大につなげたい考えだ。

 「福岡の総力を結集して満足してもらえる会議になった」。同市の高島宗一郎市長は10日の記者会見で胸を張った。

 会議では、福岡空港から都市高速でほぼ直行できるホテルを会場に設定。夕食会では地元食材を使った料理が振る舞われ、流鏑馬(やぶさめ)などの伝統文化も披露された。海外の代表団からは、空港から移動しやすいコンパクトな都市機能を評価する声が相次ぎ、海など自然が近くにあることや食事への満足度も高かったという。

 ムニューシン米財務長官は自身のツイッターに「麻生太郎副総理に福岡でのもてなしに感謝した」と書き込み、ほかの閣僚もツイッターなどで会議の様子を紹介。米中貿易摩擦が激化する渦中とあって海外メディアの報道も活発で、「FUKUOKA」の名は世界に広く発信された。

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 今回の国際会議は東京や京都に比べて国際的な知名度で劣る福岡にとって絶好のPR機会となった。その一方、「国際拠点都市」に向けた課題は少なくない。福岡市が当初、誘致を目指した今月下旬の20カ国・地域首脳会議(G20サミット)は要人が宿泊できる高級ホテルの少なさなどがネックとなり大阪に競り負けた。

 航空の欧米路線はヘルシンキ線の1路線だけで、「アジアの玄関口」には到底物足りない。高級ホテルや欧米路線の誘致は一朝一夕に実現できるものではなく、「ビジネスを含めた都市の力の底上げが欠かせない」(高島市長)。

 一方で、今回の会議では都市高速を一部通行止めにするなど大規模な交通規制で市民生活に支障が出た。首脳級の国際会議となれば、参加者の数も警備体制も桁違いで、市民の負担も増える。大型MICEや外国人観光客の誘致拡大に向けては、官民一体で都市の国際競争力を高めるとともに、市民の理解醸成も必要となりそうだ。

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