「遊びが人間の基礎をつくる」 「遊びの出前」NPOの星野諭さん

西日本新聞 くらし面

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「遊びの出前」NPOの星野諭さん

 都市部に「遊びの出前」をしている相模原市のNPO法人「コドモ・ワカモノまちing」代表理事で1級建築士の星野諭(さとる)さん(41)の講演が5月末、福岡市であった。星野さんは「遊びが自己肯定感を高め、人間の基礎をつくる」として経済性や合理性一辺倒ではなく、子どもの居場所を保障する町づくりの必要性を訴えた。要旨を紹介する。

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 東京・神田で学生時代を送っていた約20年前、遊ぶ子どもの姿が見えないことに疑問を感じ、木造長屋を借りて「子ども基地」という放課後の居場所をつくった。マンション開発の波を受けて2年で閉じ、トラックに遊び道具を積んで移動式子ども基地を始めた。

 今はスタッフ5人と4台が、都市部や東日本大震災の被災地など全国各地に出張。地元企業やボランティア団体と協働し、商業施設や住宅街、商店街などにござを敷き、絵本や楽器、将棋、ベーゴマなどを用意する。すると子どもとお年寄りが出てきて一緒に遊び始める。少しのスペースで名もなき遊びを創出する。場があればさまざまな交流が生まれる。それを大人の都合で奪ってきた。

 遊びは単なる暇つぶしではない。子どもは遊びの中で「やりたい」を実現して、自分が主役の物語をつくる。それが「生きるって楽しい」という人生の肯定につながっていく。遊びをおろそかにする社会は、後で大きなしっぺ返しがくるのではないか。

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