同日選、選管は慎重準備 見送り論強まるも野党は警戒 参院選長崎

西日本新聞 長崎・佐世保版

 夏の参院選に合わせて行われるのではないか、との臆測が飛び交った衆院解散総選挙。解散権を握る安倍晋三首相は衆参同日選を見送るとの見方が強まっているが、立憲民主党の枝野幸男代表はじめ野党は警戒を解いていない。そうした中央政界の動きを横目で見つつ、県選挙管理委員会など関係者は慎重に準備作業を進めている。

 「私たちがいろいろと予測しても仕方ない。まずは参院選にしっかり対応していくだけです」。県選管の担当者は冷静に話す。

 今月26日までの通常国会の会期が延長されなければ、参院選は7月4日公示、21日投開票の日程が決まる。延長は任期満了の同28日までしか認められず、8月中には必ず選挙がある。県選管は5月下旬に県内自治体、今月6日には立候補予定者向けの説明会を終えた。

 一方、担当者レベルでは同日選に向けた「頭の体操」を続けてきた。過去に2度、1980年と86年に実施されているものの、当時は期日前投票がなかった上、衆院は一つの選挙区から複数人を選出する中選挙区制。現在とはまったく仕組みが異なる。

 当時の経験は参考にならず、どのような作業があり、どれだけの人員が必要か、ゼロからシミュレーションを重ねてきた。見送り論が強まったとはいえ、県選管の担当者は「可能性が残されている以上、安心できない」と注意を怠らない。

 選挙に欠かせない投票箱や投票用紙の読み取り機を製造する首都圏のメーカーは、注文が立て込むのを見越してかねて増産をスタート。見送りが現実になれば在庫を抱える結果になるが、「対応できなかった場合のリスクの方が大きい」と生産ペースは維持する考えだ。

 県内の衆院小選挙区に挑む準備を進めている野党の候補予定者は、86年に中曽根康弘首相(当時)が衆院解散を断念したと思わせ、急きょ同日選に踏み切った「寝たふり解散」を忘れていないようだ。11日も出馬を予定する選挙区内の離島に足を運んだ。事務所探しや支持者へのアピールに余念がなく「同日選はあると思って、準備を加速させたい」と語った。

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