五郎丸選手、発信役にトライ ラグビーW杯開幕まで100日

西日本新聞 社会面

五郎丸選手 拡大

五郎丸選手

 ラグビーのワールドカップ(W杯)日本大会の開幕まで12日で100日となった。4年前のW杯で日本代表躍進の原動力となり「五郎丸ポーズ」で時の人となった福岡市出身の五郎丸歩選手(33)=ヤマハ発動機=は、今回の代表候補に入っていないが、知名度を生かした発信役を自任。他競技や他分野とのコラボレーションなど活動の幅を広げながら、W杯に関心のない層への浸透にトライしている。

 五郎丸選手を突き動かすのは自覚だ。「ラグビーの良さやスポーツの良さに触れたことがない方に伝えていく役割がある」。前回W杯後は家族と過ごす時間を大切にしながら、海外でもプレーするなど代表の活動と距離を置いたが、日本ラグビー界はもちろん、スポーツ界発展のために何ができるかを考えてきた。

 全国のラグビー教室に出向いたり、NHKのW杯ナビゲーターに就任したり。今年2月には福岡県太宰府市の九州国立博物館でトークショーも行った。柔道男子日本代表の井上康生監督らと発起人となり、小学生約100人がラグビーと柔道を経験するスポーツキャンプも3月に実施した。

 ラグビーの持つ多様性も実感している。15人それぞれに合ったポジションがある上、国籍がない国の代表にもなれる。今回の日本代表候補も外国出身選手が少なくない。一方で、五郎丸選手自身、初めて代表入りした14年前は葛藤があったという。「ネガティブな感情があった。W杯で結果が出た時に心の底から認め合えた」。4年前の大会がわだかまりを完全に消した。

 「他人を認めながらチームになっていく。考え方も育った環境も違う選手が一つになって日本のために頑張る。W杯がスポーツとは何かを考える機会になれば」。その姿は外国人労働者の受け入れが広がる日本社会にも重なる。4年前のヒーローは、W杯が日本にプラスのレガシー(遺産)を多く残すと信じ、もり立て役に回る。

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