バイオマス発電 稼働延期 唐津市、損失5億円回収遅れ

西日本新聞 佐賀版

 唐津市から用地を購入した民間業者が今月中の操業開始を目指していたバイオマス発電所の稼働が2023年10月にずれ込むことが分かった。建設予定地は、30年以上塩漬けになった後、市が5億円の損失を出して民間に売却した土地。市は当時、「固定資産税の税収で稼働から5~6年で差額を回収できる」と説明していたが、市議会から事業の先行きを不安視する声が上がっている。

 市によると、予定地は同市佐志の山林など約7万5千平方メートル。市土地開発公社が1980年以降、地権者から土地を買い取ったが、人口減少などを背景に市の宅地分譲計画が頓挫し、塩漬け状態になっていた。

 市は2015年度までに公社から土地を9億5500万円で購入し、活用策を検討。うち約8億円分についてバイオマス発電用地として企業を公募し、16年5月、宮崎県の業者が同市に設立した合同会社「イノセントバイオマスパワー」に約3億円で売却した。

 同社は輸入ヤシ殻を燃料にした出力2万5千キロワットの発電所を計画していたが、出力を5万キロワットに増強し、ボイラーの冷却方法を水冷から空冷に変更することなどで工期が遅れるという。

 市から市議会に稼働延期の正式報告がなかったため、12日の定例会一般質問で議員が「大きな問題で、全員協議会などで説明すべきだった。当初の説明から(事業内容が)変更されており、大丈夫なのか心配している」などと追及した。

 市政策部は「(損失の)回収は遅れるが、市の関係部署ときちんと打ち合わせを進めており、心配ないと考えている。順調に事業が進むよう最大限協力したい」としている。

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