渋沢栄一の書簡7月初公開へ 北九州市立自然史・歴史博物館

西日本新聞 社会面

達筆な文字でしたためられた渋沢栄一から安川敬一郎への書簡=北九州市の市立自然史・歴史博物館 拡大

達筆な文字でしたためられた渋沢栄一から安川敬一郎への書簡=北九州市の市立自然史・歴史博物館

 新1万円札の肖像になる実業家渋沢栄一が、北九州市の安川電機や九州工業大を設立した安川敬一郎に宛てた書簡を、北九州市立自然史・歴史博物館(同市八幡東区)が7月に初公開する。渋沢は鉄道や港湾会社への出資を通じ、北九州の都市基盤整備に深く関わった。地元を代表する実業家の安川と、密に連絡を取り合っていたことがうかがえる貴重な史料という。

 書簡は1896~97年に交わされた10通。安川家が館に寄贈した。多くは、石炭の輸送ルートを築くため、安川が設立に関わった若松築港会社と筑豊興業鉄道(現在のJR筑豊線)の経営に関する内容。渋沢は両社の大株主だった。

 日比野利信学芸員によると、安川を若松築港会社の会長に推すくだりで「あなた以外にいない」との趣旨の記述があり、2人の信頼関係がにじむ。

 渋沢と安川が携わった都市基盤を礎に、1901年に官営八幡製鉄所が操業を開始。安川は官営製鉄所の誘致に尽力しており、日比野学芸員は「安川に代表される地方資本と渋沢のような中央資本が連携し、北九州の都市は発展していった」と評価する。

 展示は7月1日から。1、2通ずつ順次公開する。

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