九州北部梅雨入り、まだ? エルニーニョで少雨 前線停滞「田植え心配」

西日本新聞 社会面

 九州北部地方の梅雨入りが平年より大幅に遅れている。福岡管区気象台が13日に発表した1カ月予報では、5月からの少雨傾向が6月も続く見通し。梅雨前線を北に押し上げるはずの太平洋高気圧の勢力が弱いためだという。ダムの貯水率が下がり、田植えシーズンを前に農家からは恵みの雨を望む声が上がり始めた。梅雨入りは、まだか‐。

 九州北部の平年の梅雨入りは6月5日ごろ。今年は同7日前後に雨が降り、関東や東海地方は先に梅雨入りしたものの、九州北部は「宣言」が見送られた。9日以降は晴れベースの天気となり、13日も全国的に青空が広がった。

 気象台によると、九州北部では次の梅雨入りの可能性は14、15日。梅雨前線を伴う低気圧が九州南岸付近を通過し、九州北部にも雨を降らせる見通し。これを逃せば次の雨予想は20日前後で、最も遅かった1967年の6月22日に近づく。

 例年ならば今の時季、梅雨前線が日本列島付近に停滞するが、今年は太平洋高気圧の力が弱く、梅雨前線を北に押し上げる力がない。このため梅雨前線は沖縄や台湾付近に停滞し、前線の影響を受けにくい九州北部の雨量が少ない。

 気象台の川口弘人予報官によると、太平洋高気圧の力をそいでいる「犯人」は、南米ペルー沖の海面水温が高くなる「エルニーニョ現象」。インドネシアからフィリピンの沖付近で積乱雲が多く発生すると日本付近で太平洋高気圧を強める働きがあるが、今年はエルニーニョの影響で積乱雲が少ないのだという。

 5月1日以降の降水量は福岡県で平年の3~6割、佐賀県で3~5割。主要ダムの平均貯水率も福岡県44・9%(6月13日現在)、佐賀県39・7%(同11日現在)。農業用水をダムに頼る福岡県朝倉市の両筑土地改良区は干ばつ対策に乗り出し、農家に節水を呼び掛けた。筑後川から水を引く同市の山田堰(ぜき)土地改良区は「河川の水位も下がり、田植えができるか心配。なんとか一雨降って」と14、15日の雨に淡い期待を抱く。

 気象台によると、少雨傾向は6月下旬まで続き、7、8月は一転して多雨傾向の予想。日本気象協会九州支社の松井渉気象予報士は「エルニーニョの夏は太平洋高気圧の勢力が不安定になりがち。梅雨明けが遅れたり、梅雨明け後も激しい雨が降ったりしやすい」と注意を呼び掛けている。

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