京築5駅、昼間に無人化 豊前市など、JRに見直し要望

西日本新聞 北九州版

 JR日豊線の京築地区にある5駅のみどりの窓口の営業時間が、4月1日から大幅に短縮された。これに伴い、豊前市観光の玄関口で特急停車駅の宇島駅では昼間、駅員がいなくなった。切符購入などを巡り戸惑う利用者も少なくなく、市や豊前商工会議所、市観光協会はJR九州に見直しを求めている。

 「事故などで列車の遅延が発生した時の対応がない」「ネット予約した切符の交付が受けられない」「自動券売機での切符の購入方法が分からない」‐。

 豊前市の後藤元秀市長、豊前商議所の宮房幸司会頭、市観光協会の田北信行会長らが5月下旬、JR九州本社(福岡市)を訪れ、窓口の営業時間の見直しなどを要望した。

 京築地区で駅員が昼間に不在となったのは、南行橋(行橋市)、新田原(同)、築城(築上町)、椎田(同)、宇島の各駅。宇島駅では3月末まで、みどりの窓口は午前6時50分~午後8時40分まで営業していたが、4月1日からは午前6時50分~同10時10分、午後4時~同8時40分となり、昼間の6時間近くは駅員が不在となった。残る4駅でも午前9時以降や、午後4時までを中心に駅員がいなくなった。

■「鉄道維持の効率化」

 JR九州は、今回の見直し理由について、(1)鉄道事業を維持するための効率化(2)駅の利用者数を見ての判断‐を挙げる。

 2017年度の駅別乗車人員数(1日平均)をみると、宇島駅は1778人で、見直しがなかった苅田町の苅田駅(2495人)、小波瀬西工大前駅(1957人)と比べると下回っている。南行橋駅は1357人、新田原、椎田両駅は900人台、築城駅は800人台だった。

 みどりの窓口の営業時間が短くなったのは、日豊線の5駅のほか、久大線の久留米市内の3駅。この動きは今後増えるとみられる。

 駅にいない時間帯に駅員は、周辺の無人駅の清掃や券売機の締め切り(集金)などをしているという。

■特急通過駅への懸念

 「宇島駅に特急が停車しなくなるのではないか」。豊前市は危機感を抱く。JR九州管内の特急停車駅で、昼間に駅員がいなくなったのは宇島駅1駅しかないからだ。仮に普通列車しか停車しなくなれば、観光面や企業誘致などで大きな打撃となりかねない。

 市などは宇島駅の利用者を増やそうと、18年度から宇島駅前バス停に市バス全線が乗り入れるようにしたが、利用者は大きく伸びる状況にはない。JR九州は「特急停車駅を見直す動きはない」と否定するが、駅利用者が増えない限り、特急通過駅となる地元の不安は残る。

 駅舎内にある市観光協会の職員が駅員に代わり、構内の案内や券売機の使い方などを案内するケースが増えている。4、5月で388件の問い合わせがあり、対応に追われているという。

 一方、JR九州は遠隔放送での列車案内をしているほか、ネット予約した切符を購入できる自動券売機の導入などを検討している。

 昨年4月のダイヤ改正で京築地区では、普通列車の本数が減るなどした。今年は駅員不在時間の大幅増。どうすれば利用者の利便性や安全を確保し、効率性も追求できるのか。自治体などとJR側が胸襟を開き、解決策を話し合うことが不可欠だ。

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