笹沢左保さん懐かしむ 佐賀市の記念館 企画展始まる

西日本新聞 佐賀版

企画展のセレモニーで笹沢さんとの思い出を語る江口尚久さん(中央) 拡大

企画展のセレモニーで笹沢さんとの思い出を語る江口尚久さん(中央)

島ノ江修治館長が取材してまとめたパネル。笹沢さんの思い出やエピソードを紹介している 初公開されたヒット作「取調室」の直筆原稿

 「木枯し紋次郎」や佐賀県が舞台の「取調室」シリーズなどのヒット小説で知られ、佐賀市富士町でも執筆活動に励んだ作家の故笹沢左保さん(1930~2002)の功績を紹介する企画展が15日、同町の笹沢左保記念館で始まった。初日は笹沢さんの飲み仲間やゆかりの人を招いたセレモニーがあり、参列者が思い出話に花を咲かせた。

 横浜市出身の笹沢さんは1988年に同町へ移住。95年に同市兵庫町に引っ越すまでの7年間で取調室をはじめ、100冊以上を出版した。13年間を佐賀県内で過ごし、「九州さが大衆文学賞」を立ち上げて新人作家発掘にも尽力した。

 十数人が出席したセレモニーでは、笹沢さんの主治医で移住のきっかけもつくった小城市三日月町の江口尚久さん(77)が、第一印象や6本の小説を並行して執筆していたエピソードを紹介。「膨大な小説を書き時代考証も精緻。努力のたまものだった」「娘と一緒に自転車で田んぼのあぜ道を回って楽しんでいた」と懐かしんだ。

 展示の目玉は、笹沢さんと親交があった人たちの思い出やエピソードをまとめたパネル。同館の島ノ江修治館長が1カ月半ほどかけて計13人から話を聞いて作成した。「シャイで気さくですてきな人」「誰にでもきちんとお礼をされる」などと在りし日の人柄がうかがえる内容になっている。セレモニーのあいさつで島ノ江館長は「佐賀のために頑張ってくれた人の思い出を残せる幸せな企画になった」と感慨深げだった。

 企画展は笹沢さんの佐賀での歩みを振り返り、功績を後世へ伝えようと、「佐賀時代の笹沢左保」をテーマに開催。新たに見つかった取調室の直筆原稿を初公開し、佐賀時代の作品や文化活動への貢献を記したパネルも並べている。

 23日まで。午前10時~午後5時。18、19日は休館。入館料300円(5人以上の団体は1人200円)、小学生以下無料。同記念館(ミサワホーム佐賀内)=0952(23)7141。

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