被災の神像群 修復し帰還 熊本市の菱形八幡宮 住民に特別公開

西日本新聞 熊本版

 熊本地震の本震で土砂の下敷きになった熊本市北区植木町円台寺の菱形(ひしがた)八幡宮に伝わる神像群が16日、修復を終えて3年2カ月ぶりに同八幡宮に戻った。地元住民による記念式典があり、神像の一部が特別に公開された。多くの住民にとって神像群を目にするのは初めてで、「修復することができて安心した」と、喜びの声が上がった。

 神像群は、木造男女神像18点と木造十一面観音像1点の計19点。市によると、像は高さ12~73センチで、主にクスノキで作られている。古いものは平安時代に制作されたとみられ、市は「平安から江戸まで時代幅のある神像が残っているのは非常に珍しく貴重」としている。

 菱形八幡宮は2016年4月16日の本震で崖から落ちた巨石が直撃して本殿が倒壊。本殿内の神像群も岩や土砂に埋もれ、約7カ月後の同11月下旬に住民たちが運び出した。ただ、神像は水に漬かりカビが生えるなど、損傷が激しかったという。

 神像群は、県の文化財収蔵庫などに保管された後、昨年10月から九州国立博物館(福岡県太宰府市)の施設で修復作業を開始。熊本県の復興基金など約1500万円をかけてカビの除去や材質の強化などを行った。担当した公益財団法人美術院(京都市)の川井久光さん(66)は「これほど痛んだ状態の修復は初めてだった」と話す。

 式典には、菱形八幡宮総代会の住民ら約30人が参加。今年1月に再建を終えた本殿に段ボール箱に入った神像群が運び込まれ、うち6点が公開された。参加した松本貞男さん(67)は「初めて神像を見ることができて感動した」。宮総代を務める清田一輝さん(72)は「修復が終わってホッとした」と話した。

 神像群は今後、同総代会の寄託を受けて市博物館が保管する。市の担当者は「とても価値の高いものなので、市としてはできるだけ早く文化財に指定したい」と話している。

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