引きこもりつながる場を 8050問題考える講演会 久留米市

西日本新聞 筑後版

「似た境遇の親同士で集まり心配事を打ち明けられる場が必要」と訴える町田弘樹さん 拡大

「似た境遇の親同士で集まり心配事を打ち明けられる場が必要」と訴える町田弘樹さん

 中高年の引きこもりの子どもとその高齢親族が生活に困窮するケースを、双方の年齢から名付けた「8050問題」について考える講演会が16日、久留米市諏訪野町のえーるピア久留米であった。親族や支援者など約30人が参加し、経験や思いを打ち明け合った。

 講演会の演題は「親の『死体』と生きる若者たち」。18~30歳に引きこもりを経験した講師の町田弘樹さん(48)は「本人は親の死後、どう生きるかという不安と常に戦っている」と語り、当事者の気持ちを代弁した。町田さんは訪問支援を受け続けることで状況を脱し、現在は京都を中心に支援活動をしている。「『空白の履歴書をいまさら出せない』との恐怖から、就労をためらう人が多い。就労以外で外に出るきっかけがいる」と語り、「親の不安を子どもに向けるとお互いに苦しいだけ。同じ境遇の人で集まり、悩みや思いを分かち合う場がもっと必要だ」と話した。

 大牟田市の行政書士男性(68)は「昔は引きこもりの息子を力ずくで外に連れ出そうとしたが、子どもを恥だと思うと親の居場所もなくなる。受け入れることで子どもも明るくなった」と打ち明けた。ただ、「親の死後、子どもが生きていける手だてを考えなければ」と不安も口にした。

 主催する「市民の会エスポワールネットワーク」(本部・京都市)は、中高年の引きこもりの子を持つ親を支援しようと発足。山田孝明代表(66)は「(加害者が引きこもりだったとされる)事件などには、当事者から社会へのメッセージが込められているのではないか。つながる場を作り、当事者や家族の掘り起こしを続けたい」と話した。 

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