クロツラヘラサギ“居残り” 越冬地、今津干潟に3羽確認

西日本新聞 ふくおか版

 環境省の絶滅危惧種に指定されているクロツラヘラサギが、越冬シーズンの終わった今月中旬になっても福岡市西区の今津干潟にとどまっている。保護活動に取り組む市民団体「日本クロツラヘラサギネットワーク」(福岡市)事務局の松本悟さん(65)によると、若齢の場合、繁殖への渡りをせず越冬地で夏を過ごすことがあり、同干潟ではこうした個体が毎年数羽が確認されるという。

 「見かけない白い鳥がいる」。読者から情報が寄せられ、15日午後6時半ごろ、瑞梅寺川河口付近の干潟を訪ねたところ、3羽のクロツラヘラサギがいるのを見つけた。エサとなる小魚を捕まえているのか、長いヘラに似たくちばしを浅瀬に突っ込んで左右に振っている様子が確認できた。

 松本さんによると、クロツラヘラサギは主に朝鮮半島西岸の離島で繁殖。10月から九州のほか、台湾、ベトナムなどに渡って冬を越し、今津干潟では5月までには繁殖地へと旅立つ。ただ、繁殖の年齢に達していない1、2歳の若い鳥にはあえて渡りをしない個体もいる。確認した3羽も、くちばしにできたしわが少ないため、昨年誕生した鳥とみられるという。

 今年1月に世界一斉に行われた個体数の調査では東アジアのみに約4500羽が生息。松本さんは「絶滅危惧種がやって来る数少ない干潟であることを意識し、大事に見守ってほしい」と話していた。

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