太陽の光をたっぷり吸い込んだ青い海に

西日本新聞 社会面

 太陽の光をたっぷり吸い込んだ青い海に、島影が浮かんでは消える。数年ぶりの観光旅行でエーゲ海を巡った。絶景を前にインターネット環境を心配し、仕事を離れて罪悪感を覚える自分が、かなり残念な人間に思えた。

 旅先では高齢者のみなさんが元気だった。パックツアーで年に数回は海外旅行を楽しむといい「8月は中国に行く」「年末はどこに行こうか」‐。人生100年時代、65歳で十分な年金を受け取り「悠々自適の老後」が訪れる、とは夢にも思えない諦めモードの50代としては、親世代の豊かさがまぶしかった。

 出国直前、老後に必要な蓄えを約2千万円とする試算が報じられ、すとんと納得。老後設計を描き直す契機かと思えば、帰国すると「実質撤回」されていた。少子高齢化社会にさらなる覚悟と備えが必要なら、一刻も早く始めた方が良い。議論封殺の選挙優先では、つけを背負う現役世代の視界は晴れない。 (相本倫子)

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