絵本が結ぶ平和の絆 玖珠町移設の桃太郎像 北九州市民45人が訪問

西日本新聞 大分・日田玖珠版

玖珠町・三島公園での交流イベントで小倉祇園太鼓を披露する北九州市の学生たち 拡大

玖珠町・三島公園での交流イベントで小倉祇園太鼓を披露する北九州市の学生たち

戦争を乗り越え北九州市から玖珠町に移設された桃太郎像

 戦争を乗り越え、北九州市から玖珠町に移設された桃太郎像を描いた絵本が取り持つ縁で、北九州市民45人が19日、同町を訪れた。像の前で開かれた地元との交流イベントで、平和活動に取り組む同市の学生が小倉祇園太鼓を披露。「桃太郎像がつないだ絆」を確かめ、平和の大切さを訴える太鼓の音を響かせた。

 桃太郎像は、同町出身の童話作家久留島武彦(1874~1960)の依頼で制作され1938年、北九州市の到津遊園(現到津の森公園)に設置された。戦時中の金属供出の危機などに直面したが、周囲の尽力で守られ49年、同町・三島公園に童話碑が建立されるのを機に「童話碑の見守り役」として移された。

 この桃太郎像の物語を、同市の原賀いずみさん(60)が絵本「ももたろうからのてがみ」(子どもの未来社)として今年、出版。同市八幡東区の平野市民センターが、公開市民講座の講師として原賀さんを招いたのをきっかけに、受講生らの玖珠町訪問が企画された。北九州市立大の学生グループ「太鼓と平和を考える学生連絡協議会」メンバーも加わった。

 今年は久留島生誕145周年に当たり、19日は久留島の誕生日。玖珠町側は宿利政和町長をはじめ地元の合唱グループ、こども園児ら約50人も三島公園に集まり一行を歓迎した。

 同協議会の学生は、原爆投下の8月に長崎市まで自転車で走り平和を訴える運動や、平和音楽祭開催を続け今年で活動10年。この日は3人が「平和への思いを込めた」という小倉祇園太鼓の若々しい音色を響かせ拍手を浴びた。同大4年、吉村友里さん(22)は「今年は小倉祇園太鼓400周年。いくつもの節目が重なる年に玖珠町で演奏できて光栄です。この絆を大切にして活動を続けたい」と目を輝かせた。

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