「これ、何」驚きの声も 腕時計部品でアート作品 鳥栖の男性が制作

西日本新聞 佐賀版

腕時計の廃部品約200点を使って作られたカエルのアート作品 拡大

腕時計の廃部品約200点を使って作られたカエルのアート作品

指先の感覚を大切にしながら、廃部品でアート作品を作り上げる伊藤尚史さん カマキリ エイリアン タカ シカ コアリクイ スズメ コリー クモ

 鳥栖市本町1丁目の「眼鏡・時計 いとお」の店頭にカエルやネコといったアート作品が30点ほど並ぶ。手のひらに載るサイズ。今にも跳んだり歩いたりしそう。じっと見て「これ、何」と驚きの声を上げる客もいる。全てが腕時計の部品でできているからだ。2代目店主の伊藤尚史さん(38)の自信作だ。

 腕時計の廃部品を修理用として日頃から集め、仕事の合間に創作してきた。ドライバーやペンチなどを使い、作品の仕上がりをイメージしながら数ミリ単位まで細かく分解する。ピンセットでつまみ、接着剤などでつなぎ合わせる。部品数は縦2センチ横2センチのチョウで4点、縦10センチ横8センチのカエルだと約200点に上る。

 部品の形や質感を生かすことを心掛けている。コイルは生き物の筋肉に見える。IC回路はカマキリのカマに、金属バンドはクモの足になる。歯車の軸部分に使われる人工ルビーを目に入れると、生き生きとした印象になる。

 2015年に店を継いだ伊藤さんは「若い人が入りやすい店に」と考えた。「店の独自色を出したい。技術力のアピールにもつながる」と廃部品によるアートの創作を思い立ち、同年12月に5時間をかけ、直径2・5センチの文字盤に載ったネズミを作った。

 完成作は54点。凝り過ぎて、2週間掛けた作品もある。フェイスブックで紹介し、福岡市などで展示会も開いた。客に求められ、数千~数万円で販売したこともある。

 本業に追われ、18年6月以来、創作から遠ざかっている。それでも、作りたいという気持ちは変わらない。伊藤さんは「リサイクルの時代に『モノを大切に』というメッセージも伝わる。立体感を出すことが難しいが、工夫を重ね、動く作品にも挑戦したい」と話す。

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