豪雨へ備え「被災念頭に」 飯塚市の取り組み探る

西日本新聞 筑豊版

 九州北部地方の梅雨入りは平年より大幅に遅れているが、専門家は異常気象の影響で、昨年の西日本豪雨のような豪雨が今年も降る可能性を指摘する。豪雨にどう備えるか‐。飯塚市の取り組みを探った。

 2015年の水防法改正で想定雨量が見直されたことで、各地で洪水浸水想定区域が拡大。これに伴い飯塚市は今年3月、ハザードマップを見直し、防災に関する基本情報をまとめた冊子「いいづか防災」を作成した。持ち運びできるようにB4判サイズとし、土砂災害、風水害、地震のメカニズム、避難時の注意点、非常時の持ち出し品の準備などについて、分かりやすく解説している。

 市内を18地区に分けたハザードマップでは、浸水想定区域を「0・5メートル未満」から「5メートル以上」まで4段階に分け、見やすいように色分けをして表示。家屋の倒壊・流失をもたらす氾濫流や河岸浸食の発生が想定される区域のほか、指定避難所も記載している。

 市防災安全課は「マップを見て自分の住む場所の危険度を知り、早めの避難を心掛けてほしい」としている。

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 実際に災害が起きた場合はどうすればいいか。

 同市は大雨による避難勧告や避難指示、大地震の発生などを防災行政無線で市内全域に広報しており、無線を補うため電子メールでも情報を発信。アドレス=bousai.iizuka-city@raiden2.ktaiwork.jp=にメールを送るなどして登録すると、情報が届くようになる。

 気象庁のホームページでは土砂災害や浸水害、洪水の危険度を「注意」「警戒」「極めて危険」などの5段階に分類。自分が住む地域の状況をスマートフォンでも確認できる。

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 市は新たな取り組みとして、災害時の被災状況を迅速に把握するため、小型無人機「ドローン」の活用を進める。3月に協定を結んだドローンの販売やスクールを手掛ける民間企業「イズマ」(福岡市、筒井康友社長)が、ドローンを使い被害状況を調査し、撮影画像を提供する。同社によると、ドローンは1~2キロの運行が可能で、状況を詳しく分析するため、撮影した画像を立体的に加工することもできるという。

 さまざまな備えがあるが、同市の吉田英紀防災危機管理監は「災害に遭う可能性を念頭に置くことが重要」と強調。「西日本豪雨で浸水しなかった地域では『ここは大丈夫』と思う人がいる。異常気象なのでいつ、どこで大雨が降ってもおかしくない」と指摘する。

 また、空梅雨の年は7月以降に豪雨になる傾向があるとした上で「最も大切なことは逃げることだが、日本人は一人で判断することが苦手。日頃から近所との関わりを持ち、災害の予兆があれば声を掛けて逃げてほしい」としている。

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