習氏、非核化へ対話促す 北朝鮮で首脳会談 正恩氏、米に不満

西日本新聞 一面

 【北京・川原田健雄、ソウル池田郷】中国の習近平国家主席は20日、北朝鮮・平壌を初めて公式訪問し、金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長と会談した。中国の国家主席の訪朝は14年ぶり。習氏は朝鮮半島の非核化に向けた米朝協議について「国際社会が期待している」と対話を促した。正恩氏は制裁緩和に応じない米国に対し「積極的な反応がない」と不満を示しつつ、米朝が共に問題の解決方法を探るべきだとの考えを示した。

 習氏は今月末の20カ国・地域首脳会議(G20大阪サミット)に合わせたトランプ米大統領との会談を前に、中朝の緊密な関係をアピール。膠着(こうちゃく)状態が続く米朝対話の橋渡しをして影響力を誇示したい考えだ。

 正恩氏は後ろ盾となる中国の協力を得て、対米交渉の足場を固めたい構え。国際社会の制裁が続く中、中国から経済支援を取り付けたい考えとみられる。

 習氏は会談で「国際社会は朝米が話し合いで成果を出すことを望んでいる」と指摘し「(北朝鮮の)安全と発展に向けて力の及ぶ限り支援する」と強調した。

 正恩氏は「過去1年以上、緊張を避けるため半島情勢をコントロールし、多くの前向きな措置を取ったが、関係国の積極的な反応がない」と述べ、米国に不満を表明した。一方で「辛抱強く関係国と前進し、合理的な懸念の解決方法を探りたい」として対話に前向きな考えを示した。

 両首脳は「戦略的な疎通を強化し、重大な問題で突っ込んだ意見を交換する」ことでも一致。中朝が今年10月に国交樹立70年を迎えることを踏まえ、関係の強化を確認した。

 中国国営通信新華社によると、習氏は21日まで滞在する。彭麗媛夫人のほか、外交を統括する楊潔チ共産党政治局員、王毅国務委員兼外相らが同行。習氏は朝鮮戦争での中国義勇軍参戦を記念する平壌の「友誼(ゆうぎ)塔」を訪れ、献花する予定。

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