不妊治療の記録をウェブ管理 「一人で悩まないよう」 閲覧機能も 福岡市の夫婦が開発

西日本新聞 くらし面

「治療中の人に寄り添っていきたい」と話す広重尚志さん、元子さん夫妻 拡大

「治療中の人に寄り添っていきたい」と話す広重尚志さん、元子さん夫妻

ベビマッチの画面。治療費の内訳などを細かく記録できる

 福岡市中央区でウェブシステム開発会社を営む広重尚志さん(39)、元子さん(39)夫妻が不妊治療中の人向けに、基礎体温などのさまざまなデータや通院日程を管理できる会員登録制のウェブサービス「ベビmatch(マッチ)」を開発し、5月から運用を始めた。夫妻が不妊治療をした際、仕事と通院の両立や体調管理に苦心した経験が生きた。会員同士がそれぞれの投稿も閲覧でき、元子さんは「つらいのは自分だけじゃないと感じてもらいたい」と話す。

 広重さん夫妻は、2004年に長女が生まれた後、2人目をなかなか授からず、長女が幼稚園のときに治療を始めた。当時、元子さんは医療関係の仕事に就いており、子育てとの両立に加えて、通院時間の確保が大変だった。治療は2年半に及び、採り出した卵子に精子を注入する「顕微授精」で妊娠した。

 治療中は排卵日、基礎体温、採卵日などを記録する必要がある。ベビマッチはそれらを入力すればカレンダーで一覧できる。助成金の申請に必要なため、治療費なども管理できるようにした。治療の主体となる女性が悩みを一人で抱え込まないよう、パートナーがそれらを閲覧できる機能も備えた。

 会員が日々の出来事を投稿する欄には、自分と同年代で治療歴も似通った人の投稿を検索できる機能も設けた。治療の結果に落胆しつつも気持ちを切り替えようとする人や、治療仲間が先に妊娠して複雑な思いを吐露する人など、さまざまな心境がつづられている。正しい知識を得られるよう、不妊治療に携わる胚培養士ら専門家によるコラムも随時掲載している。

 会員登録は無料。現在の会員数は約400人。尚志さんは「この夏には、専門のカウンセラーに有料で相談できる機能も取り入れたい」と話している。ベビマッチ=https://bebimatch.com

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