助け合う街 LINEでつなぐ 福岡市のシンポで報告

西日本新聞 ふくおか都市圏版

誰もが過ごしやすい街づくりについて語り合うシンポジウムの登壇者  拡大

誰もが過ごしやすい街づくりについて語り合うシンポジウムの登壇者 

 障害の有無や年齢、国籍などにかかわらず、誰もが過ごしやすい街を目指すシンポジウム「福岡をユニバーサルデザイン先進都市へ」が20日夜、福岡市であった。市中心部で今年2、3月に実施された移動に困った障害者や観光客らと、手助けしたい人を無料通信アプリ「LINE(ライン)」でつなぐ実証実験の結果が報告された。

 シンポは、実験に関わった大日本印刷(DNP、東京)や、ユニバーサルデザインを手掛けるコンサルティング会社「ミライロ」(大阪市)、西日本新聞社が開いた。

 シンポでは、DNPの松尾佳菜子さんが実験結果を説明。アプリは「助けたい」「助けられたい」人が事前に登録する仕組みで、市内では4638人の支援者の登録があった。2カ月の期間中、「ベビーカーを運んでほしい」「車いすでバスに乗りたい」といったアプリを通じた928回の求めに対して、341回の応答があり、応答率は昨年夏にJR大阪駅であった実験に比べ、2倍近い36・7%に達した。松尾さんは「手助けしたくても『声かけして断られるのが嫌だ』とちゅうちょする人の行動を促す狙いだったが、福岡の方は実際に動いてくれた」と手応えを語った。

 パネル討論には、留学生らが施設内を回りながら観光客の問い合わせに応じる「動く観光案内所」に取り組む日本経済大(太宰府市)の竹川克幸教授が登壇。「外国人よりも国内観光客からの要望が多く、デパートやトイレ、ATMの場所を尋ねられることが多かった」と報告した。施設のバリアフリー化の企画などを実践したミライロの垣内俊哉社長は、自らも車いすで移動する中で「福岡では大阪より声を掛けられることが少ない。きちんと手助けできるか真面目に考えすぎる方が多いためかもしれない。(助けを必要とする)人との距離を近づけるためには、肩肘張らない気軽さが重要だ」と語った。

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