ラグビーW杯で宿対策 県がイベント民泊実施

西日本新聞 熊本版

 熊本市で10月に開催されるラグビーワールドカップ(W杯)と直前の大型イベントを対象に観光客の宿を確保しようと、県が一般家庭の空き室を一時的に活用する「イベント民泊」の募集を始めた。県はホテルや旅館の客室数の不足数を延べ4千人と試算し、イベント民泊を混雑緩和に役立てたい考えだが「新しい制度なので、どこまで協力してもらえるか手探り」と気をもんでいる。

 県内で予定されるラグビーの試合は、10月6日の「フランス対トンガ」戦と同13日の「ウェールズ対ウルグアイ」戦(いずれも熊本市の県民総合運動公園)。県は観戦者の4割に当たる1万2千人が宿泊すると推計する。県は試合の前日と当日のほか、各地の祭りが集まる「祭りアイランド九州」が同市で開かれる9月28、29日の前日と当日も合わせた計7日間で、同市周辺の客室が延べ4千人分不足すると試算した。

 イベント民泊は、自治体の要請で自宅を提供する制度。県の募集案では(1)熊本市と近隣自治体にある民家が対象(空き家不可)(2)宿泊料は提供者が自由に設定(3)飲食業の許可がないと食事は提供できない-などと定める。一方、昨年6月に導入された年間180日まで営業できる民泊は住宅宿泊事業法(民泊新法)に基づく別の制度で、県内で37カ所届け出がある。

 イベント民泊を2017年と18年に実施した青森県弘前市によると、18年の利用者は春の大型連休中の「さくらまつり」で4軒に延べ12泊、ねぷたまつりで7軒に延べ25泊だったという。同市は「イベント民泊の提供者の多くが民泊新法の民泊に移行する」とみて、今年はイベント民泊を募集しなかった。

 19日の熊本県議会経済環境委員会では議員から「4千人分の不足をイベント民泊で補えるのか」と質問があり、県観光物産課の担当者は「現実的に極めて難しい」と答えた。担当者は取材に「夏休みで空きがある学校や企業の寮なども考えたが、ホテルや旅館の営業妨害になってはいけない。民家からの応募に期待したい」と話した。

 県は28~30日に計5回、熊本市中央区の国際交流会館などで説明会を開く。

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