アイルランド生まれの詩人で作家、劇作家のオスカー・ワイルド

西日本新聞 社会面

 アイルランド生まれの詩人で作家、劇作家のオスカー・ワイルドという人が19世紀末の英国にいた。有名な童話「幸福の王子」の作者だ。だがその美しい物語に似合わず、彼はまた皮肉がたっぷり効いた警句をひねり出す名手でもあった。

 その中に「老年の悲劇は老いているところにはなく、まだ若いと思うところにある」というものがある。最近、高齢者による重大な交通事故が続いているからか、つい思い出す。高齢社会の進展とともに「元気な高齢者」でいることが求められている中、「運転だけはやめろ」と言われるのは、当の高齢者にとっては面白くないことかもしれない。地方では生活の足として必要という現状もある。

 だが、一歩間違えれば走る凶器と化す自動車の運転が、身体能力の衰えを許さないのもまた事実。気が付けば私も50代。悲しい事故の報に連続して接し、ある時期の「引退」を心に決めた。 (石田禎裕)

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