「選定業者決まっている」 地熱発電者の公募阻止へ 応募者が仮処分申請 指宿市

西日本新聞

 鹿児島県指宿市が計画する地熱発電事業の共同事業者公募について、応募者で同市のホテル経営などの観光事業を展開する岩崎産業グループが、当初から特定業者が決定しており違法として、公募の中止を求める仮処分を鹿児島地裁知覧支部に申し立てたことが分かった。申し立ては18日付。

 

 2015年にスタートした市の地熱発電事業を巡っては賛否が分かれ、市議会では事業の進め方が不透明として調査権限の強い百条委員会設置の動きもあった。法的手段で事業阻止を狙った今回の動きは、問題の混迷ぶりをあらためて浮き彫りにした。

 

 市の地熱発電事業は、市所有の温泉施設「山川ヘルシーランド」で蒸気を取り出す井戸を整備し、九州電力とセイカスポーツセンター(鹿児島市)が建てる発電施設に蒸気を売却、余った熱水を農業や観光に活用する構想だった。

 

 しかし、試験井戸の掘削のための助成金申請は認められず、今年4月には共同事業者のセイカが「経営上の判断」として事業から撤退した。市は事業継続方針を崩さず、5月中旬から新たな共同事業者を公募し、7月上旬に選定して再度助成金申請する方針だった。

 

 申し立てによると、応募登録期間が約半月と短く、九州電力以外の事業者が企画提案することは事実上不可能と主張。応募条件の1500メートルを超える井戸の地熱発電実績を満たす事業者も九州では九電の他に2社程度しかなく、当初から九電の選定が前提であり、違法としている。

 

 市は「弁護士に委任し対応したい」と話した。

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