市長、野党の対立激化 鳥栖市議会 辞職勧告案可決の公算大

西日本新聞 佐賀版

鳥栖市の架空発注問題で橋本市長の減給案を否決した市議会総務文教委員会 拡大

鳥栖市の架空発注問題で橋本市長の減給案を否決した市議会総務文教委員会

 鳥栖市で橋本康志市長と市議会野党の対立が激しくなっている。25日の市議会総務文教委員会では、市上下水道局職員の架空発注問題の責任を取り、橋本市長が提出した自らの給与を減額する条例改正案について自民、公明、共産の3会派が反対に回り否決。橋本市長に対する辞職勧告決議案を提出した。背景には同市の相次ぐ不祥事やJR鳥栖駅周辺整備事業白紙化などへの議員の不満がある。

 架空発注問題では、5月の発覚時に市が概要を公表せず、反発を受けた。今月17日の議会一般質問で工事内容や業者名、架空発注額などを明かしたが、否決した議員らは「架空発注してまでも業者間トラブルを解決しようとした職員の動機など真相解明ができていない」と批判する。

 橋本市長の減給は過去2年半のうちに2回。1回目は市学校給食センターの天井が設計通りに施工されていなかった問題で10%減額し、次は産業団地整備事業で知事の転用許可を得ずに農地を取得した農地法違反問題で、今年に入り2カ月半、無給とした。

 市長の辞職勧告決議案でも2回の不祥事を挙げ「再発防止の最中に架空発注が起きた。組織を統治する能力が欠如している」と指摘した。決議案は可決される見込みだ。

 自民系市議らが市長に強気の姿勢に出るのは、今年2月の市長選の結果が大きい。4選を目指した橋本市長に対し自民推薦の元市幹部が10票差まで迫ったからだ。自民系市議は選挙戦で「市長が2007年に就任して以来、鳥栖は何も変わっていない」と繰り返し訴えた。市が取り組む産業団地整備事業や鳥栖駅周辺整備事業についても「進展が見られない」と手厳しい。

 橋本市長は25日、辞職勧告決議案提出に「猛省しつつ、精進したい」と述べ、辞める意思はないことを明らかにしたが、今後の市政運営はますます難しくなりそうだ。

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