【知ってる?参議院】首相 戦後31人、参院議員からはゼロ

西日本新聞 総合面

 参院議員は首相になれないのか。戦後、憲法下の首相は安倍晋三氏を含め31人になるが、全員が衆院議員。憲法で二院制が規定され参院が誕生したが、参院議員が首相になった例はいまだない。

 参院のホームページには「国会で指名されれば総理大臣になれる」と記されている。首相になるには衆参両院で指名される必要があり、指名が異なった場合は衆院の指名が優先される。参院議員が首相になるのは事実上難しい。

 国会法や両院の規則によると、首相の選び方はこうだ。(1)衆参両院でそれぞれ首相指名選挙を行い、過半数を得た人が指名される。同一人物なら、その人で決定(2)両院で異なる場合は両院協議会で調整して決める(3)両院協議会で意見が一致しない場合、衆院で指名された人が首相になる。

 衆院が参院議員を指名することも可能だ。だが、参院議員が首相になれば、衆院の解散権を参院議員が持つことになる。参院は解散がないのに、参院議員が、国民が選んだ衆院議員を任期途中で首にする解散権を行使できるのはおかしい、というのが通説だ。

 過去の首相は主に、衆院で過半数の議席を持つ自民党トップの総裁が選出されてきた。この総裁選に挑戦した参院議員がいる。政権奪還を目前に控えた2012年の総裁選に立候補した林芳正氏。立候補に一定の推薦人が必要となった1971年以降、参院議員の出馬は林氏だけだ。

 安倍首相ら5人が争ったこの総裁選で最下位だったが、林氏は首相について「憲法には国会議員から選ぶとしか書かれておらず、参院議員がなることも想定している」として、新しい党の姿をアピールしたいと語った。

 参院議員経験者の元首相は2人いる。宮沢喜一氏と細川護熙氏。宮沢氏は「将来の首相候補」として白羽の矢が立ち、衆院にくら替え。細川氏も、宮沢内閣の不信任決議案が可決された93年の衆院解散・総選挙で、自ら立ち上げた日本新党から衆院にくら替え出馬、首相に上り詰めた。

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