泥まみれ「ガタ」に遊ぶ 小城市・海遊ふれあいパーク 頭からダイブ 有明海を満喫

西日本新聞 佐賀版

干潟体験場で子どもたちと泥を投げ合う記者(左) 拡大

干潟体験場で子どもたちと泥を投げ合う記者(左)

干潟体験場近くで、かわいらしくジャンプするムツゴロウ 干潟をちょろちょろと歩き回るシオマネキ 県有明水産振興センターの水産展示館にはタイラギの標本などが並ぶ

 佐賀県民たるもの一度は有明海の干潟に飛び込みたい‐。そんな思いに胸を膨らませて佐賀に着任し、飛び込まないまま、もうすぐ2年。私が暮らす佐賀市からだと、干潟でユニークな競技を行うガタリンピックで有名な鹿島市まで少し遠い。どうしたものかと考えていると、佐賀市から車で30分ほどの小城市に干潟の泥と触れ合える場があると知り、さっそく向かった。 

 佐賀市から国道444号を車で走り、有明海方面に向かう道に入って、さらに進むと、水色とピンク色のムツゴロウの形をしたトイレがある。これが、干潟で自由に遊べる「海遊ふれあいパーク」の目印だ。

 トイレ近くの物産販売所「ピョンタ」で干潟体験を申し込み、1人300円の利用料を払い、干潟遊び用の足袋を借りる。ロープで囲った深場に入らないことなど注意を受け、いざ「干潟体験場」(約9千平方メートル)へ。

 念願の「ガタ」に足を踏み入れた。一歩一歩進むたびに足が深く沈み込む。転んで両手をつけば、ぬるりと生温かい感触。場所によって軟らかかったり、少し硬かったり。時折、小さな穴からカニが顔を出す。

 訪れていた子どもたちと泥を投げ合ったり、走り回ったりするうちに、体の汚れは気にならなくなった。体験場には足洗い場や温水シャワーがあり、頭からガタに漬かっても心配ない。

 一緒に遊んだ子どもたちも泥だらけ。はじけるような笑顔だ。「泥が気持ちいい」「サッカーや野球もできて楽しい」と声を弾ませた。

 いよいよ、佐賀県民としてヘッドスライディングのように頭から飛び込んだ。思った以上に、勢いよく滑って気持ちがいい。全身、すっかり泥まみれ。気分はすっかりムツゴロウ。そこから海の方を眺めれば、まるで有明海が優しく寄り添ってくれているかのようだ。

    ×    ×

 体験場近くの干潟では、本物のムツゴロウを見られる。今月から8月にかけて求愛シーズンを迎え、かわいらしくジャンプする姿も。ここのムツゴロウは人の姿をみても警戒せずに泥の中を行き交うという。

 ムツゴロウは乱獲や環境の変化により減っており、この場所は1986年から保護区に指定。人なつっこいのも捕獲が禁止されているためかもしれない。

 ムツゴロウをはじめ、有明海の生き物についてもっと知りたくなったら、パークの隣に県有明水産振興センターの水産展示館がある。ムツゴロウの生態を説明するパネルや巣穴の模型が並ぶ。ニュースでしか見たことがなかった高級二枚貝タイラギなどの特産魚介類の標本もあった。水産資源の減少要因についても理解を深められた。

 「ガタ」に飛び込んで泥だらけになり、そこに暮らす生き物と触れあう。小城の地で有明海の魅力にどっぷりと漬かった。

    ×    ×

 海遊ふれあいパークでの干潟体験は利用時間が日によって異なり、事前の予約が必要。問い合わせは「ピョンタ」(月曜、木曜は休み)=0952(66)0460。県有明水産振興センターの水産展示館は午前9時~午後5時、入館無料。土曜、日曜、祝日の見学は「ピョンタ」に解錠依頼が必要。

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