ヤマト社員死亡は労災 熊本地裁判決 不支給処分取り消し

西日本新聞 社会面

 宅配最大手ヤマト運輸の運転手だった長尾倫光さん=当時(46)=が2014年、業務中に倒れた後に死亡したのは長時間労働が原因だとして、遺族が国に労災認定を求めた訴訟の判決が26日、熊本地裁であった。小野寺優子裁判長は直前1カ月の時間外労働が計102時間に上ったとして労災と認め、遺族補償給付の不支給処分を取り消した。

 判決は休憩時間中の労働実態にも踏み込み、長尾さんが法令で定められた1時間の休憩時間にも業務をしていたと指摘。死亡につながったくも膜下出血の発症は業務が原因と認定した。

 国側は、直前1カ月の時間外労働はタイムカードの打刻時間などから約90時間で、厚生労働省の定める労災認定基準の100時間を下回ると主張していた。

 判決によると、長尾さんは14年12月14日午後9時半ごろ、勤務先の駐車場でくも膜下出血を発症し、翌15日未明に死亡した。歳暮配達の繁忙期だった。遺族は15年3月、熊本労働基準監督署に遺族補償給付などを請求したが、死亡と業務とに因果関係はないとして退けられていた。

 判決後、妻の由美さん(48)は「主人は無念だったと思う。頑張ったよと伝えたい」と話した。熊本労働局は「今後の対応は関係機関と協議して検討したい」としている。

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