「闘い続ける」にうなずく 大崎事件再審取り消し、原口さんに報告

西日本新聞 社会面

 鹿児島県大崎町で1979年に男性の変死体が見つかった大崎事件の第3次再審請求で、再審開始決定が最高裁で取り消されたことを伝えるため、請求人の原口アヤ子さん(92)の弁護団と支援者計5人が27日、原口さんが入院している県内の病院を訪れた。弁護団が「すぐ次の申し立てをするから」と呼びかけると、原口さんは大きくうなずき「うん」と返したという。

 最高裁の決定は26日に判明したが、高齢の原口さんに配慮して伝えていなかった。鴨志田祐美弁護士は「死刑宣告にも等しい」決定を伝えるべきか悩み、一睡もせずに考えたという。原口さんが40年一貫して否認し闘い続けてきたことから「伝えないのは彼女の人生に失礼」として、「弁護人としての約15年間で一番つらい瞬間」に臨んだ。

 「今日はごめんなさい。謝りに来ました」。再審無罪まであと少しと何度も約束してきたことをわび、決定内容を説明した。「私たちはこのまま闘い続けるからアヤ子さんも元気で一緒にやってくださいね」と話すと、ベッドに横たわる原口さんは左目が開かないものの何度かうなずく様子を見せた。最後に鴨志田弁護士は「100歳まで生きて」とお願いしたという。

 弁護団は来月1日に最高裁に異議申し立てを行う方針だが、第4次再審請求の見通しは未定。面会後に記者会見した森雅美団長は「アヤ子さんに『再審無罪』という声を聞いてもらうその日まで、闘い続けることを誓う」とする弁護団声明を読み上げた。

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